歯科だより ~摂食・嚥下について~
「歯科だより ~摂食・嚥下について~」
食べ物を口に入れて咀嚼し、飲み込んで胃に送るまでの流れを
「摂食・嚥下」(せっしょく・えんげ)といいます。
「摂食・嚥下」は5つの過程にわかれています。
① 先行期(食べ物と認識して口に運ぶ)
② 準備期(歯を使って咀嚼、すりつぶし)
③ 口腔期(のどに食物を送る)
④ 咽頭期(のどで飲み込む)
⑤ 食道期(胃に送る)
この一連の動作のいずれかに障害がある状態を嚥下障害といい、
その障害があるか調べる検査として、
VE検査(嚥下内視鏡検査)とVF検査(嚥下造影検査)があります。
当院でもVE検査とVF検査の二つの検査が行われており、
歯科医師や言語聴覚士、歯科衛生士など多職種で構成されている
摂食・嚥下のチームで検査をしています。
患者さまの鼻からのどまでファイバースコープ(内視鏡)を入れ、
食べ物の飲み込みの様子を観察する検査を
「VE検査(嚥下内視鏡検査)」といいます。
また、患者さまに造影剤入りの検査食を飲み込んでもらい、
溜まる様子や器官の動きをX線透視画像として観察する検査を
「VF検査(嚥下造影検査)」といいます。
患者さまのお口で食べる喜びをサポートできるよう、
日々多職種で連携しながら診療を行っています。
歯科

▲ファイバースコープ

▲稲川先生によるVF検査の様子